池上彰『伝える力』【新入社員の文章力アップ読書記録 #001】

池上彰『伝える力』【新入社員の文章力アップ読書記録 #001】

4月から新入社員のわたし。

インターンをしていて、

気づいたことがあるんです。

 

仕事って、「書く」場面がすごく多い。

 

メール、議事録、プレゼン用のスライド、

SNS、レポート、日報・・・・・・

 

カタカタ、ぴたっ。カタカタ、ぴたっ。

 

文章を、考えては消し、

考えては消しをくり返して

なんとか書き上げた文章も、

先輩たちが書く文章と比べると、

その差は歴然。

 

先輩のは、すっきりしていて

よみやすいのに、

感じがいい。

 

「わ、わたしもこんな文章が

書けるようになりたい……!」

 

そこでわたしは、

文章力アップをめざして

さまざまな本をよむ、

修行の旅に出ることにしました。

 

 

このシリーズでは、

伝えるチカラを伸ばしたい

新入社員がよんだ、

文章力が身につく本を

紹介していきたいと思います。

 

本の内容をギュッと濃縮して、

5分で読んで、すぐに使えるように

まとめたものです。

 

「書く」場面の多さに困っている新入社員の方、

ライティング力を高めたい方に、

この記事が届いたらうれしいです!

 

 

 

初回に紹介するのは、

池上彰さん『伝える力』

(PHP研究所  ・ 2007年 初版 発行)

 

 

シリーズ累計200万部突破、

超ロングセラーの本書。

 

わかりやすいニュース解説で

おなじみの池上彰さん。

 

伝え方のプロである池上さんが、

伝えるために必要な

「話す」「書く」「聞く」の

3つの能力の磨き方を紹介しています。

 

 

今回は、「書く」能力にフィーチャーし、

筆者が特に実践したいと思った

ポイントをまとめました。

 

\こんな人にオススメ/
・文章を書くのがニガテな人
・文章力をワンランクアップさせたい人

 

目次
①わかりやすく説明するには、深い理解がマスト
②文章力アップの近道は、「すぐれた文章を書き写す」こと
③伝えたいなら、「五感」をたいせつに
④文章力アップのコツは、「もう一人の自分」を育てること

 

 

 

①わかりやすく説明するには、深い理解がマスト

 

「頭ではわかっているつもりなのに、

いざ人に説明しようとすると、

うまくできない……」

 

こういう経験ありませんか?

 

天才の代名詞・アインシュタインは

理解について、こんなコトバを

残しています。

 

「6歳の子どもに説明できなければ、

理解したとはいえない」。

 

 

6歳の子どもにもわかるように伝えるには、

自分が正確に理解している必要があります。

 

ではどうしたら理解が深まるのでしょう?

 

池上さんは本書で次のように述べています。

 

「何かを調べるときには、

『学ぼう』『知ろう』という姿勢にとどまらずに、

まったく知らない人に説明するには

どうしたらよいのかということまで意識すると、

理解が格段に深まります」

(『伝える力』 引用:P.22)

 

自分が理解していないと、

抽象的なコトバがふえて、

わかりにくい文章になってしまいます。

 

すぐれた文章は、知ったかぶって

むずかしいコトバを使ったものではなく、

だれがよんでもわかりやすい文章だと学びました。

 

 

わかりやすい説明をするためには、
まったく知らない人に説明できるくらい理解すべし!

 

 

 

②文章力アップの近道は、「すぐれた文章を書き写す」こと

 

伝え方のプロ・池上さんも、

記者になりたての頃は

何をどう書いたらよいのか、

さっぱりわからなかったそう。

 

そこで池上さんがとった行動は、

「先輩記者が書いた原稿を書き写すこと」。

(『伝える力』 引用:P.107)

 

 

事実、文章力を鍛えるトレーニングの一環として、

名文を書き写すことに特化したテキストも

たくさん発売されています。

 

書き写すことで、

「よみやすいのはどうしてだろう。

あ、漢字がすくないのか。

改行も多いな……」

と、文字をただ眺めているだけでは

わからなかったことに

気づけると思います。

 

実際にわたしも、

先輩が書いたメール文や、

バズったSNSの投稿文を書き写すうちに、

すこしずつですが、

文章のフォーマットがわかり、

表現のストックがふえたように感じます。

(※願望ふくむ)

 

 

また、「伝え方研究所」所長

佐々木圭一さんがよくおっしゃるのが、

「たいせつなのは、『書き写し』で終えないこと」。

 

書き写したら、その文章の型に倣って、

自分のコトバで文章を書くことが

たいせつなんだそう。

 

たとえばキャッチコピーを考えるさい、

名作といわれるものを書き写し、

分析して終わりにするのではなく、

かたちはそのまま、コトバを変えて

別商品のキャッチコピーを考えてみる。

 

これを行うことで、ただ書き写すよりも

力がつくと教えていただきました。

 

 

すぐれた文章を書き写し、
文章のフォーマットを知り、表現のストックをふやす

 

 

 

③伝えたいなら、「五感」をたいせつに

 

「アツアツのおでん、いかがですか?」

 

「出汁がしみ込んで茶色くなった、

湯気がたっているほどアツアツなおでん、

いかがですか?」

 

どちらをいわれたほうが、

おでんを買いたくなりますか?

 

おそらく、後者ではないでしょうか。

 

後者の文章には、

「出汁がしみ込んで茶色くなった」

「湯気がたっている」

と、視覚情報が入っています。

 

色、音、味、におい、手ざわり。

 

五感をはたらかせ、

感じたことを取り入れることで、

臨場感がでます。

 

池上さんは本書でこう述べています。

 

「臨場感を少しだすと、キラリと光る

報告書や提案書になるものです」

(『伝える力』 引用:P.117)

 

 

余談ですが、

もともとわたしは

文章を書くのがすきでした。

 

自分が思ったこと、感じたことを

自由に書くのは、

まっしろなキャンバスに

カラフルな絵の具を使って

絵を描くのに似た

たのしさを感じていました。

 

しかし、年をかさねるにつれて、

「こう感じるのはわたしだけだろうか……」と、

自分の感覚が世間とズレていなか不安になり、

思うようにペンが進まなくなってしまいました。

 

しかし、池上さんのコトバを受けて、

「まわりがどう感じようと関係ない。

わたしはわたしの感覚を

たいせつにすればいいんだ」

と、思うようになりました。

 

いまや、aiが文章を考えてくれる時代。

 

しかし、報告書も提案書もSNSも、

もとめられているのは

オリジナリティ。

 

自分の感覚をたいせつに、

文章を書いていこうと思います!

 

 

自分が感じたことをさりげなく入れると、
キラリと光る文章がつくれる

 

 

 

④文章力をアップさせるコツは、「もう一人の自分」を育てること

 

「お、これはなかなかうまく書けたのでは?」

 

……そう思ったら、まだまだです。

 

 

「それ本当におもしろいの?」

 

「誤字あるじゃん」

 

「漢字が多くて、よむ気にならないんだけど」

 

「まだまだだね」とツッコミを入れる

「もう一人の自分」をもつ。

 

これをクセにすることで、

伝えるチカラは上達するそう。

 

 

文章を書くときだけでなく、

話すときや、アイデアを考えるときも、

ツッコミ役の「もう一人の自分」は有効。

 

「もう一人の自分」は

重箱の隅をつつくような、

小姑のような人が

理想かもしれません(笑)

 

 

文章を書き終えたら、「もう一人の自分」に
ツッコんでもらうクセをつける

 

 

 

まとめ

 

今回は池上彰さんの『伝える力』を紹介し、

文章力をアップさせるために

特に実践したいと思った

4つのポイントをまとめました。

 

 

伝わる文章を書くためには……
・深い理解
・すぐれた文章を書き写す
・「五感」を大事にする
・「もう一人の自分」を育てる

 

ライティング力アップをめざして、

これからがんばっていきますので、

おなじ悩みをもっているかたは

見守っていただけたらうれしいです!

 

 

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