2023年04月03日
【名言集】3月の伝え方ベスト
あたたかい風が
桜のつぼみに春の訪れを告げ、
各地で開花ラッシュをむかえた3月。
東京では、
ソメイヨシノの開花が
史上1位タイの早さとなりました。
入学式をいろどってきた桜は、
いまや卒業式をかざる存在へと
変わりつつあります。
空にふわりと舞いあがる
数えきれないほどの桜の花びらに
象徴されるような、出会いと別れ。
これもまた、このシーズンならではの
風物詩ですよね。
さて、今月も、
心にやさしく沁みわたる
桜色の名言がたくさん集まりました。
佐々木圭一がとくに素晴らしいと感じた
伝え方ベスト3をご紹介します!
第3位
シンガーソングライターの
長渕剛さん。
この春、
鹿児島の母校でひらかれた卒業式に
サプライズで訪れ、
300人の高校3年生に
情熱の歌声をとどけました。
その際、ステージ上から後輩たちに
笑顔で呼びかけたコトバが、こちら。
もう一回やるとしたら、
やっぱりここにもう一回
戻ってきたいなと思うよ!
今、君たちはまさしく一番
人生の中で輝いている
ど真ん中にいるんだからね」
ことしの卒業生は
入学から卒業までの3年間、
学校生活のすべてが
コロナ禍に重なりました。
せめて、
そんな生徒たちの門出に
「大先輩からエールをもらえないか」と、
校長先生が長渕さんへ
手紙をおくったのだとか。
長渕さんは、これを快諾。
当日、生徒はたがいに肩をくみ、
左右に体を動かしながら
長渕さんといっしょに
歌をうたったそうです。
そして、
なかには、涙ぐむ人の姿も。
多くの我慢を強いられた
生徒たちにとって、
長渕さんのコトバはきっと
胸の奥深くへ届いたに違いありません。
出典:鹿児島テレビ
第2位
女優の石田ひかりさんが
インスタグラムを更新し、
娘ふたりのお弁当づくりが
終わったことをつづりました。
暑い日も、寒い日も、
欠かさず作りつづけて16年。
カラフルなおかずで
いっぱいのお弁当の写真に
添えられたメッセージは、
という感謝のコトバでした。
石田さんの
お弁当づくりがスタートしたのは、
娘さんが幼稚園へ入ったとき。
小さすぎて何も入らないような
かわいいお弁当箱とともに
はじまった「お弁当人生」は
決して楽しい思い出ばかりでは
なかったといいます。
「夏は傷みとの闘い
冬は起きることとの闘い」
「3時に起きて作った朝も数知れず」――。
そんな大変な思いをしながらも、
それでも「ありがとう」と
コメントした石田さん。
投稿の後段で、こうも記しています。
「むすめたちの身体をつくる
責任を持てたことは
親として大きな喜びでありました」
「ママのお弁当を
まいにち食べてくれてありがとう
また作らせてね」
毎朝、毎朝、
お弁当箱に詰めたその愛情は、
お子さんたちの心に
きっと、一生、残りつづけるはずです。
出典:中日スポーツ・東京中日スポーツ
第1位
「侍ジャパン」こと日本代表が
世界一にかがやいた
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。
「嬉しすぎて、涙がでた」
「鳥肌がとまらなかった」
「映画みたいだった」
と、日本中が喜びの声で
あふれかえりました。
3月の伝え方ベスト第1位は、
この歴史にのこる大会で
飛びだした名言をご紹介。
そのコトバがうまれた舞台は、
日本とメキシコがたたかった
準決勝です。
相手国のメキシコは
9回で日本に逆転され、
決勝戦へのはじめての切符を
あと一歩のところで逃しました。
そのとき、
メキシコのベンジー・ギル監督が発した
コメントが素晴らしかったのです。
(日本が勝った。だが、今夜の試合は野球界の勝利なんだ)
真剣勝負をたたかった結果、
自分の国だけではたどりつけなかった
高みへと、成長した。
その過程でえられた果実を、
ギル監督は「野球界の勝利」というコトバで
評価したのだと思います。
もちろん、試合の勝ち負けは
このうえなく重要です。
ですが、お互いにいっさい手加減することなく、
魂をこめてぶつかり合った
選手たちの姿そのものもまた、
まちがいなく誇るべき存在でした。
「WBCが世界の野球を成長させる」
と訴えつづけてきた監督。
彼が、日本に敗れたあとに見せた
「使命を果たした」とでも言いたげな
すがすがしい表情が、
強く印象にのこっています。
出典:スポニチ
ほかにもたくさんの
ステキな伝え方があったので、
ご紹介します!
「筋肉とすじの力を信じてみよう」
(元サッカー女子日本代表で、タレントの丸山桂里奈さん。
娘がなかなか寝ず、ほぼ1日中抱っこしていることを明かした
インスタグラムの投稿で)
出典:中日スポーツ・東京中日スポーツ
(大谷翔平選手。WBCの決勝前にロッカールームで選手たちに語ったコトバ)
出典:文春オンライン
(WBC決勝後、アメリカ代表のデローサ監督のコトバ)
出典:デイリースポーツ
以上、佐々木圭一が
独断と偏見で選んだ
ベスト3の伝え方でした!
今月はどんな素敵なコトバに出会えるでしょうか。
みなさんも体調に気をつけつつ、注目してみてください。
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「伝え方研究所」所長/「伝え方が9割」著者
佐々木圭一上智大学大学院を卒業後、株式会社博報堂入社。 のちに書籍「スティーブ・ジョブス」に登場する伝説のクリエーター、 リー・クロウのもと米国で2年間インターナショナルな仕事に従事。 日本人初、米国の広告賞「One Show Design」でゴールドを獲得(Mr.Children)。カンヌ国際クリエイティブアワードにて、金賞を含む計6つのライオンを 獲得するなど、合計55のアワードを入賞受賞。 郷ひろみ・Chemistryの作詞家として、アルバムオリコン1位を2度獲得。 2014年、クリエイティブ ブティック「ウゴカス」を設立。 日本のコミュニケーション能力をベースアップさせることを、 ライフワークとしている。
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