【英語の若者コトバ】発見!異文化コミュニケーション#005

【英語の若者コトバ】発見!異文化コミュニケーション#005

こんにちは!

 

日本を離れ、

オーストラリアへ移住することにした

伝え方研究所の杉です。

 

この連載では、

海外でみつけたコトバや伝え方の

知恵をつづっています。

 

今回は、日本でよく使われる若者コトバを、

英語でスパッ!と表現できる

コトバたちを紹介します。

 

「英語を勉強してみようかな?」

と思っている人が、まず手に取るのが単語帳。

ですが、書店にならぶ単語帳は、

ちょっと真面目なコトバばかり・・・・・・。

 

「せっかく難しい単語をおぼえたのに、日常会話でぜんぜん聞かない!」
「洋画が一向に聞き取れない!」

 

・・・・・・そんなお悩みをかかえる方も、

少なくないのでは?

 

私が海外でネイティブと会話するなかで、

実際に耳にしたコトバのなかでも、

今回は、単語帳にはなかなか載っていない、

“生きた英語”を厳選して、

お届けしようと思います!

 

 

「意識高い系」は英語で・・・

 

意識高い系 「 TypeA または pretentious 」

 

まずは「意識高い系」を表現する

コトバから紹介しましょう。

 

これをそのままGoogle翻訳にかけると

「highly conscious system

(高度意識システム)」

という表現が出てきました。

 

ですが、なんだか神経学用語のような響きで、

伝えたいニュアンスがうまく伝わりません。

 

そもそも「意識高いね」と言うとき、

文脈によって意味はふたつあるはずです。

 

①純粋に「外向的、積極的だね」

というコトバとして使いたいとき

 

②言っていることや行動自体は素晴らしいけど、

表面的で、中身が追いついていないという

皮肉をふくめたコトバとして使いたいとき

 

の2通りです。

 

 

①純粋に「外向的、積極的だね」

というコトバとして使いたいとき

 

こんな面白い言い方があります。

 

He is a type-A guy.
(彼は、意識高い系。)

 

「Type A」というのは、

約60年前にあるアメリカの医者が

生みだした造語で、「外向的、競争心、

結果を出そうとする意欲が高い」

といった特徴があるタイプの人のこと。

 

それがそのまま

「意識高い系」の意味として流通しています。

 

 

ちなみに「TypeB」は、TypeAとは反対に、

「気楽、リラックス、

気軽なアプローチを取る傾向」

などの特徴がある人のことです。

 

では、「意識高い系」というコトバを

皮肉っぽく使いたい場合は、

なんと言うのでしょうか。

 

 

②言っていることや行動自体は素晴らしいけど、

表面的で、中身が追いついていないという

皮肉をふくめたコトバとして使いたいとき

 

この場合にぴったりの表現は

“pretentious”(プリテンシャス)です。

 

He is pretentious.
(彼は、意識高い系を気取っている。)

 

状況におうじて、

使い分けてみてください。

 

 

「パリピ」ではなく・・・

 

パーティやナイトクラブが大好きな人のことを、

日本の若者は「パリピ」と言ったりします。

 

言わずもがな、

party people(パーティーピーポー)

の略ですね。

 

そのまま通じそうに聞こえますが、

これ、じつは和製英語です。

 

英語圏では、

 

「 party animal (パーティ・アニマル) 」

 

といいます。

 

「パーティを心から楽しむ人」

「パーティに行けるときはいつも行く人」

といった意味があり、

日本の「パリピ」と同じように使われます。

 

Daniel’s a real party animal
– he enjoys singing and dancing all night.
(ダニエルは本物のパーティーアニマルだ。
一晩中歌って踊ってを楽しんでる)

 

ちなみに、「animal」には「動物」のほかに、

「〜タイプの人」という意味もあり、

たとえばpolitical animalといえば

「政治家タイプの人」という意味になります。

 

 

「モチベが上がる」は英語で・・・

 

つづいては、こちら。

 

「上司からほめられて、モチベが上がった」

のように、やる気アップの文脈でつかわれる

「モチベ」というコトバです。

 

英語の「motivation」(モチベーション)

から来ていて、

「モチベが上がる」は、そのまま

Raise motivation(モチベーションを上げる)

と言っても通じます。

 

ですが、より英語らしいピッタリの表現に、

出くわしました。

 

それが、こちら。

 

「 ego-boosting (イゴ・ブースティン) 」

 

「ego」は「自尊心」のこと。

 

そして、「boosting」は

「〜を向上させる」という意味です。

 

ロケットを発射するとき、

推進力を補助するためにつかわれる装置を

「ブースター」と呼んだりしますが、

あれのことですね。

 

たとえば、こんな風に使います。

 

What is the biggest ego boost ever?
(これまでで最高にモチベが上がったのは何?)
―― I recently got a pay rise, which was quite ego-boosting.
(最近、給料があがって、かなりモチベ上がったよ)

 

自尊心がロケットのように急上昇する

イメージが目に浮かぶような表現です。

 

 

「休日をまったり過ごす」は英語で?

 

最後に紹介したいコトバは、

 

chill out (チル・アウト)

 

です。

 

「完全にリラックスする」といった

意味で使われるコトバで、

若者を中心に、ほんとうによく耳にします。

 

単にリラックスするというだけではなくて、

「何にも邪魔されないで」とか

「心配事や不安になる気持ちをもたないで

リラックスする」という

ニュアンスがあるんだとか。

 

「chill」にはもともと「冷ます」という意味があり、

アタマから湯気が出そうな

忙しい日常から逃れて、

ただ自分の時間をくつろぎたい、

そんなイメージがわく表現です。

 

たとえば、こんなふうに使うことができます。

 

I just want to chill out on the couch on my days off.
週末はただただソファでだらっとリラックスして過ごしたい)

 

外国の映画でもよく出くわす表現、

覚えておいて損はありません。

 

 

さいごに

 

さて、今回は、日本の若者を中心に

よく使われるコトバをぴったり表現する、

英語の表現をみてきました。

 

どれもよく聞くコトバなので、

海外旅行で外国人をお話しする

予定がある方はもちろん、

洋画好きな方もぜひ暗記してみてください。

 

微妙なニュアンスが伝わると、

それだけで会話に花が咲くこと、

うけあいです!

 

 

 

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