2023年12月05日
【英語の若者コトバ】発見!異文化コミュニケーション#005
こんにちは!
日本を離れ、
オーストラリアへ移住することにした
伝え方研究所の杉です。
この連載では、
海外でみつけたコトバや伝え方の
知恵をつづっています。
今回は、日本でよく使われる若者コトバを、
英語でスパッ!と表現できる
コトバたちを紹介します。
「英語を勉強してみようかな?」
と思っている人が、まず手に取るのが単語帳。
ですが、書店にならぶ単語帳は、
ちょっと真面目なコトバばかり・・・・・・。
「洋画が一向に聞き取れない!」
・・・・・・そんなお悩みをかかえる方も、
少なくないのでは?
私が海外でネイティブと会話するなかで、
実際に耳にしたコトバのなかでも、
今回は、単語帳にはなかなか載っていない、
“生きた英語”を厳選して、
お届けしようと思います!
「意識高い系」は英語で・・・
まずは「意識高い系」を表現する
コトバから紹介しましょう。
これをそのままGoogle翻訳にかけると
「highly conscious system
(高度意識システム)」
という表現が出てきました。
ですが、なんだか神経学用語のような響きで、
伝えたいニュアンスがうまく伝わりません。
そもそも「意識高いね」と言うとき、
文脈によって意味はふたつあるはずです。
①純粋に「外向的、積極的だね」
というコトバとして使いたいとき
②言っていることや行動自体は素晴らしいけど、
表面的で、中身が追いついていないという
皮肉をふくめたコトバとして使いたいとき
の2通りです。
①純粋に「外向的、積極的だね」
というコトバとして使いたいとき
こんな面白い言い方があります。
(彼は、意識高い系。)
「Type A」というのは、
約60年前にあるアメリカの医者が
生みだした造語で、「外向的、競争心、
結果を出そうとする意欲が高い」
といった特徴があるタイプの人のこと。
それがそのまま
「意識高い系」の意味として流通しています。
ちなみに「TypeB」は、TypeAとは反対に、
「気楽、リラックス、
気軽なアプローチを取る傾向」
などの特徴がある人のことです。
では、「意識高い系」というコトバを
皮肉っぽく使いたい場合は、
なんと言うのでしょうか。
②言っていることや行動自体は素晴らしいけど、
表面的で、中身が追いついていないという
皮肉をふくめたコトバとして使いたいとき
この場合にぴったりの表現は
“pretentious”(プリテンシャス)です。
(彼は、意識高い系を気取っている。)
状況におうじて、
使い分けてみてください。
「パリピ」ではなく・・・
パーティやナイトクラブが大好きな人のことを、
日本の若者は「パリピ」と言ったりします。
言わずもがな、
party people(パーティーピーポー)
の略ですね。
そのまま通じそうに聞こえますが、
これ、じつは和製英語です。
英語圏では、
といいます。
「パーティを心から楽しむ人」
「パーティに行けるときはいつも行く人」
といった意味があり、
日本の「パリピ」と同じように使われます。
– he enjoys singing and dancing all night.
(ダニエルは本物のパーティーアニマルだ。
一晩中歌って踊ってを楽しんでる)
ちなみに、「animal」には「動物」のほかに、
「〜タイプの人」という意味もあり、
たとえばpolitical animalといえば
「政治家タイプの人」という意味になります。
「モチベが上がる」は英語で・・・
つづいては、こちら。
「上司からほめられて、モチベが上がった」
のように、やる気アップの文脈でつかわれる
「モチベ」というコトバです。
英語の「motivation」(モチベーション)
から来ていて、
「モチベが上がる」は、そのまま
Raise motivation(モチベーションを上げる)
と言っても通じます。
ですが、より英語らしいピッタリの表現に、
出くわしました。
それが、こちら。
「ego」は「自尊心」のこと。
そして、「boosting」は
「〜を向上させる」という意味です。
ロケットを発射するとき、
推進力を補助するためにつかわれる装置を
「ブースター」と呼んだりしますが、
あれのことですね。
たとえば、こんな風に使います。
(これまでで最高にモチベが上がったのは何?)
(最近、給料があがって、かなりモチベ上がったよ)
自尊心がロケットのように急上昇する
イメージが目に浮かぶような表現です。
「休日をまったり過ごす」は英語で?
最後に紹介したいコトバは、
です。
「完全にリラックスする」といった
意味で使われるコトバで、
若者を中心に、ほんとうによく耳にします。
単にリラックスするというだけではなくて、
「何にも邪魔されないで」とか
「心配事や不安になる気持ちをもたないで
リラックスする」という
ニュアンスがあるんだとか。
「chill」にはもともと「冷ます」という意味があり、
アタマから湯気が出そうな
忙しい日常から逃れて、
ただ自分の時間をくつろぎたい、
そんなイメージがわく表現です。
たとえば、こんなふうに使うことができます。
(週末はただただソファでだらっとリラックスして過ごしたい)
外国の映画でもよく出くわす表現、
覚えておいて損はありません。
さいごに
さて、今回は、日本の若者を中心に
よく使われるコトバをぴったり表現する、
英語の表現をみてきました。
どれもよく聞くコトバなので、
海外旅行で外国人をお話しする
予定がある方はもちろん、
洋画好きな方もぜひ暗記してみてください。
微妙なニュアンスが伝わると、
それだけで会話に花が咲くこと、
うけあいです!
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「伝え方研究所」編集部
すぎなおき新聞社で首相の番記者などを経験したのち、伝え方研究所の立ち上げにジョイン。研究所がめざすコミュニケーション力のベースアップを支援している。趣味は、スナップ旅。
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